2009年09月27日

遠きにありて思うもの

鹿児島空港から、直通のリムジンバスなら40分ほどで鹿児島市街地である。
市役所あたりから、ぐぁらんぐぁらんとモーターを回して並走するのは路面電車だ。

新幹線開通に備えて西鹿児島駅から名前を変えて久しい、JRの鹿児島中央駅まで乗ってってもいいが、南九州一の繁華街である天文館で降り立つのが、帰省時の習いだった。久し振りの郷里の空気を味わうためだ。

渋谷駅前のスクランブル交差点に慣れていたから、路面電車通りを横断する人々はスローモーションのようであった。教科書を買った本屋、初めて作った眼鏡屋、入り浸った喫茶店は、今はもうなく、閉ざされたシャッターが目立つアーケードは、法事に集う伯父たちの老班を見るようだ。

ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや

郷里での生活も丸3年。
室生犀星の詩を諳んじたのも、今は昔である。

写真はこちら


posted by テイト at 14:22| Comment(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。