2009年06月10日

Miracle Goodnight

梅雨入りし本格的な雨となった鹿児島の昼下がり、雨水に打たれる庭木に目をやると、水を含んで翠緑の濃淡が鮮やかである。
捗らぬ仕事に、つい遊んでしまうのがYouTubeで、今日はこんなのを眺めてしまった。
David Bowieが今の私と同年代の頃の作品、実にドラマチーキである。




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軍事大国…2

写真のみの更新です。
下記、いずれかへ移動してご覧下さい。
お手数ですが宜しくお願いします。
http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10277651325.html
http://sitetate.exblog.jp/9841083/
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2009年06月09日

軍事大国…1

まず、下記リンクのAFPBBによる世界の軍事費についてのニュースを参照いただきたい。
http://www.afpbb.com/article/politics/2609994/4247397

中国の軍拡振りは、隣国日本には、また世界的にも脅威である。
しかし、GDPでは中国に抜かれ世界第5位に落ちたフランスが、軍事費では未だに3位と頑張っている(?)のは、この国を知る上で興味深い。

071407.jpgQuatorze Juilletとは7月14日のことで、日本ではパリ祭で知られるフランス革命に由来するこの日、パリではシャンゼリゼを中心に軍事パレードが行われる。





071404.jpg陸軍、海軍、空軍、歩兵部隊、親衛隊、海外部隊、警察や消防を挟んで、外人部隊と、延々と続く兵隊の行進をフランス人たちは温かい拍手で迎える。
フランスの軍人は市民に愛されているのだ。





071402.jpg国民のための国家は国民自身が守らなければならないとするフランスは、1990年代半ばまで徴兵制度が残っていたし、日本とは国防の概念が大きく異なるが、どちらが普通の国だろうか。
軍事パレードは、平和ボケした日本人には悪趣味に見えることだろう。


2006年8月のパリでの記事はこちら。
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梅雨はじまりぬ

鹿児島地方気象台は、九州南部が梅雨入りしたと見られると発表した。空が重い。
その昔、井伏鱒二の『山椒魚』を読んだのもこんな季節だった。

http://www.exblog.jp/blog_logo.asp?slt=1&imgsrc=200906/09/03/d0130303_15563618.jpg#
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2009年06月07日

焼き肉の法悦

東京に住む弟が帰省したので、美味いものを食べさせたいと出かけたのが、鹿児島市の南林寺という町にある焼き肉の『いなばや』である。

黒豚や地鶏で有名な鹿児島は、肉用牛の飼育頭数も北海道に次ぐ2位であり、食肉の歴史も古い。それ故、鹿児島の人間にはおいしい牛肉は身近な存在だ。
東京でまともな牛肉を食べたければ少なくとも3万は必要だが、鹿児島なら5千円もあれば、最高の肉を腹一杯味わうことが出来る。夏野菜もおいしい季節だし、やはり鹿児島は食の都だ。

この日、注文したのは、『黒毛和牛特選カルビ』『黒毛和牛特選ロース』『黒毛和牛特選ヒレステーキ』『黒毛和牛特選サーロインステーキ』『特選牛ハラミ』『ねぎ塩サーロイン』『やみつき牛ホルモン脂たっぷり(小腸)』が、一皿に盛られた『いなばや最強盛』に、『牛ほっぺ』、キャベツやとうもろこしが甘い『野菜盛り』、そして『キムチ』という、我ながらバランスの取れた品々である。

強火で表面をかりっと炙り、中はレアのまま、鮨に醤油をつける程度のポン酢でいただくのが私流。
脂の甘みが舌で融ける。しかし、しつこくない。
東京では出会えない味に、つい「旨い」と声にする七つ違いの弟。
気温が上がってきたので、生ビールも進む。
ああ、食の快楽に流されストイックさの欠片もない。こんな生活していたら堕落する。

蛍光灯の下、焼き肉網から時折炎が上がり、次々と肉が焼ける。壁にはビールのポスターのキャンペーンガールの笑顔。

口中に広がる幸福感に酔いしれ、堕落すると思いながらも箸は止まらない。
焼き肉の醍醐味を味わったのは、弟との久し振りの夕餉である。

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2009年06月02日

Little Wonder

ひねもすルーヴル美術館で過ごしたり、出来の悪いオペラ座に途中退席したりとの贅沢を味わって来た故、お許しを請いたい。
豊かな自然に美味しい食、そして友人も多い鹿児島だが、芸術的枯渇に苛まれること度々である。
かといって晦渋な小説を読解する気力や、鬼才の映画に長時間割く余裕のない夜、滋養豊富で濃厚ながら消化の良い芸術として重宝しているのがDavid Bowieのプロモーション・ビデオだ。

これなどいかがだろう?


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2009年05月30日

ドルマバフチェ宮殿のシャンデリア…2

トルコ共和国の初代大統領で、父なるトルコ人を意味するアタテュルクの姓を持つムスタファ・ケマル・アタテュルクは、明治維新を参考にトルコの近代化を推進したという。
中央アジア発祥の同じ民族で、西進したのがトルコ人、東へ向かったのが日本人、故に我々は兄弟であると言うトルコ人の親日家振りを、私たち日本人はもっと知るべきである。

http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10270705608.html
http://sitetate.exblog.jp/9794058/

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2009年05月29日

宵待ち

光は天国から射られている。
風は桃源郷を抜けるようにやさしく、空には天馬の如き白雲が踊る。
恵まれた天年自然に豊かな食。そんな鹿児島での暮らしも2年半、竜宮のような時が流れている。

万年筆のインクを求めに出かけたのは、そんな鹿児島の、夏至を前に長くなる日がようやく終わる頃であった。風はすゞやかである。

勉強でお疲れなのだろう。下校するラ・サール高校の生徒たちが居眠りする路面電車を降り、夕方の買い物客や勤め帰りの人々の往来する天文館と呼ばれる商店街を文房具店へ向かう。
人々の視線を感じるのは、パリで購入したマルタン・マルジェラの白いジャケットが鹿児島では目立つからであろう。

アーケードに入るとすぐに出会ったのは、近くで歯科医院を開業する高校の同級生のボブ君である。歯科医師会の重鎮でもあるボブ君は、勉強会だ懇親会だと夜な夜な街へ繰り出しているようで、今宵もと言いながら満更でもなさそうだ。
立ち話をしていると、父の同級生のKさんが通りがかり「よっ」と手を挙げる。父の葬儀でお世話になったことの礼を早口で申し上げる。

私とは逆方向へ去ったボブ君を見送りながら、そろそろ歯科医師会の会報に寄せるエッセイに取りかからなければならないことを思い出す。

老舗の鰻屋から勢いよく吹き出す美味そうな香に気を取られながらも、私が子供の頃は洋品店で、最近は何の店だったか思い出せないシャッターが閉ざされている一画に気付く。来月には大手の紳士服量販店になるらしい。向かいでは下着屋のポスターの白人モデルが艶かしい。

『成功する云々』というタイトルが目立つのは、寄り道して素見した書店の平台だが、ここで出くわしたのは、先週末の同級生の結婚披露宴でも同席したY君である。一族の会社の役員になるため、数年前に鹿児島へ戻って来たY君も、今宵ひとつふたつ会合をこなすという。鹿児島は酒席(飲ん方という)が多い。

文房具店は島津斉彬を祀る照国神社の参道沿いにある。ここの店長のMさんと短い世間話の後、インクを見繕っていただく。長居したわけではないのだが、店を出るとそれ相応に黄昏が街を支配している。

帰路には別の通りを選んだところ、中学の同級生で鞄屋を営むT太郎君が丁度店先に出てきた。商売柄か性格なのか、いつも短く髪を整えている彼と、友人の消息を腕組みなどしながら、さも大事そうに確認し、電車通りへ戻る。

客引きが「いかがですか」と囁き、今風に茶色く染めた髪を頭頂に盛るホステスが急ぐのは、投網の如く縦横無尽に電線が張り巡らされた文化通りと呼ばれる飲食店街で、既にネオンが眩しい。この通りで出会ったのは、昨年、互いの父親の葬儀に参列し合うことになった食品会社社長のI君だが、客を連れていた彼とは「またゆっくり」と、二三言交わしたのみであった。

一駅先まで歩き、路面電車を待つ。
やって来た電車には、市役所に勤めるSさんが乗っており、混んだ車内でサッカー部のOB会の予定などを伺う。

南の街の人々は、静かに夏を待っている。
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2009年05月28日

ドルマバフチェ宮殿のシャンデリア…1

親日国としても有名なトルコ共和国は、私が訪れた唯一のイスラム国である。
そのトルコ最大の都市イスタンブルの観光名所であるドルマバフチェ宮殿は、ボスボラス海峡の波頭に映える白亜の殿堂だ。
ドルマバフチェと言えば各広間に設えられたバカラのシャンデリアでも膾炙しているが、パリで愛用していたノート型Macintoshに、それらの写真が埋蔵されていたのでご披露したい。
ヴェルサイユの豪奢さには敵わぬが、私にはドイツ・ヴュルツブルクのレジデンツに並んで印象深い"城"である。

*写真は下記いずれかのブログで。
アメーバブログ
エキサイトブログ

*過去の記事もご参照下さい。
イスタンブル1
イスタンブル2
イスタンブル3
トルコ料理
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2009年05月23日

ランスの碧

2005年9月。シャンパーニュの取材で降り立ったのは、フランス国鉄でベルギーへ向かう途中の、つまりパリから北東へ2時間弱のランスと云う街である。

大農業国であるフランスの街は、パリ以外どこもいなかだが、ランスも例外ではなく、歴代のフランス国王の戴冠式が行われたノートルダム大聖堂の偉容を目指せば迷子になることはない。

そのノートルダム大聖堂はマルク・シャガールの薔薇窓でも有名だが、海底に差し込む揺らめく陽光のように蒼いステンドグラスを目の当たりにし、肉体労働を専らとする俳優は野卑な芸術家だと思ったものだ。
瞬発力を要する俳優は、画家のように心の詩人に問いかける時は稀で、だからこんな紺碧を思い描くことはない。

今、日本の南端の地方都市の揺蕩う時の中で、私の心の詩人は赤子のように眠り続けている。
俳優時代のようには肉体も動かず、心だけが混沌とした色に保たれている。

http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10266270831.html
http://sitetate.exblog.jp/9763699/

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2009年05月22日

鹿兒島案内記…1

記事に使用されている旧字や旧仮名遣いが、LOVELOGでは文字化けしますので、以下のいずれかのブログへお越し下さい。

http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10266072686.html
http://sitetate.exblog.jp/9762285/

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2009年05月12日

Shéhérazade(シェラザード)

昨夜、路上で騒ぐ若人の声で目覚めたのは2時半のこと。
注意して解散させるも、目が冴えてしまい、冷蔵庫から缶ビールを取り出す。
ショッピング番組ばかりのテレビは退屈である。
ビールはいつしか赤ワインに変わる。
3時過ぎに新聞配達のバイクが走る。

パリは夜の8時だと思い立つ。
ギャルソンが給仕する銀器やグラスの音。そして、肉をソテーする香り。
アパルトマンの裏庭に響くカフェの賑わいが、Radio Classiqueを聞きながらの追憶で蘇る。
http://www.radioclassique.fr/

リムスキー・コルサコフのシェラザードは孤独な夜の伴であった。


http://sitetate.exblog.jp/9715553/
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2009年05月07日

2009年05月06日

2009年05月03日

君の知らないメロディー

初めての蹉跌は母の死であった。
高校生だった私は、燈台のない闇夜に漕ぎ出す海図も羅針盤もない人生航路に、途方に暮れるしかなかった。

学校に行かず家で寝転がってラジオを聴いていると、流れてきたのが忌野清志郎さんの『トランジスタラジオ』である。
コード進行はメジャーだし、軽快なリズムに乗せてはいたが、乳離れの遅い同級生にはかわるはずのないélégie(エレジー)そのものであった。

ローリングストーンズのステージの感想として、『孤独感が消えた』と忌野清志郎さんは言ったらしい。その彼がリードボーカルだったRCサクセションこそ私の孤独感を払拭してくれた。『トランジスタラジオ』は孤独の応援歌でもあった。

私にとって最後のロックシンガーだった忌野清志郎さんは、老醜をさらすことなくロックシンガーらしく見事に散った。しかし、寂しい。
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鹿児島発の文化を考える

公私に渡りお世話になっている城ヶ崎悟画伯についてインターネットで検索すると、私のブログも上位にヒットする。

今年も個展を開催するとの案内をいただいていたが、その記事を南日本新聞(鹿児島の地方紙)にも見つけたのは昨日のこと。
『風の器』と題された展覧会は、6月30日まで鹿児島市の三宅美術館で開催中で、私もゴールデンウイーク中にお邪魔する予定だ。
三宅美術館:http://cgi5.synapse.ne.jp/~miyake-art/web/

ところで、春まだ遠い霧島山麓の旅行人山荘にて、城ヶ崎悟画伯、そして、地元のアートプロデューサーの早川由美子さんとの鼎談を収録した鹿児島インターネットテレビの番組については、未だお知らせしていなかった。

表現の何たるかは城ヶ崎さんと思いは同じだ。
地方都市故必ずしもレベルの高い作家ばかりではない中、それでも表現の場を提供し続けようと試行錯誤する早川さんの慈悲深い姿勢には、頭が下がる。

雑談の中から飛び出したそれぞれの思いを、鹿児島インターネットテレビの徳丸洋子さんが丁寧に編集されているので、お時間をいただければと思う。
鹿児島発の文化を考えるvol.1 芸術と夢 in 旅行人山荘

*城ヶ崎さんの「さき」の正字は、山偏に立可。

http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10253665732.html
http://sitetate.exblog.jp/9676851/
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2009年05月02日

カルティエ現代美術財団

パリのラスパイユ通りに面したカルティエ現代美術財団 (Fondation Cartier pour l’art contemporain)を訪れたのは2006年の今頃である。開催されていたのは、『横尾忠則展』だ。
緑に囲まれたカルティエ財団のガラスの建造物が、『状況劇場』のポスターなど、昭和の匂いに満たされるのは愉快なことであった。

*写真を掲載していますので、下記いずれかのブログへ移動下さい。
http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10253462522.html
http://sitetate.exblog.jp/9675402/

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2009年04月30日

スターバックスにて

2008年に全面禁煙となったが、我が滞在時2006年のパリはまだカフェで喫煙出来たので、禁煙のここは煙害難民で大盛況だった。
こことはアメリカのコーヒー・チェーン店スターバックスで、オペラ・ガルニエがその正面に華々しく鎮座するオペラ通りに面したカフェが、ある日スターバックスに変わっているのに気付いた時、マイク・マイヤーズの大ヒット映画『オースティン・パワーズ』のワンシーン通り、スターバックスは本当に世界征服を企んでいると面白がったものだ。

煙草臭さを気にせずにすむので、鹿児島にも4店舗あるスターバックスの利用はままある。
ただし、エスプレッソ以外のコーヒーをいただくことは稀だ。
エスプレッソを注文すると、実際のデミカップでこの位だと分量を示し、エスプレッソは大変少量のコーヒーだとの説明を店員が始めるのが常套である。
おそらく、エスプレッソの何たるかを知らず、「こげんちっとや」(こんなに少しか)と、驚いたり、中には怒りだす人もいるのだろうと想像するに難くない。


話頭を変えるが、過日の『大声コンテスト』にて、出場した小学生女児に「韓流スターですか」と尋ねられたことを、午後、エスプレッソを啜りながら思い出した。
韓流スターが審査してくれたら良かったのにね。
子供は面白いことを言う。

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タクシー…3

何故、かような質問するのか計りかねたが、どうもこの運転手はコミュニケーション障害があるようで、目的の地蔵角に到着するまで、同様の問答が繰り返された。
おそらく、客に叱られること度々であろう。何しろ質問はするが返事をしないのだから。

だが、この運転手、野良猫のように道に詳しい。
裏道を面白いようにすり抜けて、鶏肉屋へ寄ったロスタイムを相殺し、否、むしろそれより早く地蔵角周辺へ辿り着いた。

「店はどこい?」(店はどこ)
「Mという焼肉屋です」
「そいならここじゃ」(それならここです)

代金を払い、すでに千鳥足の人が目につく往来へ降り立つ。
ネオンが反射する車窓越しに何度もお辞儀をしている件の運転手。

さて、鳥刺しで一杯やったのは、それから三日後のこと。
タクシードライバーは美味いものを知っている。
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2009年04月29日

タクシー…2

夕食時だから奥さんに頼まれたのか、それとも一人の晩酌用だろうか、とにかくビニールに突っ込んだだけの白い紙包みを赤子のように助手席へ寝かせると、再び車を走らせる。

「地蔵角?」
と、ルームミラー越しに、行き先を聞き直してきた。
「はい、地蔵角です」
200メートルほど進んだが、メーターはそのままである。
「メーターを倒して下さい」
「あ、もう倒して良か?」
「はい、いいですよ」
「・・・・」

車が*甲突川を渡る頃だから、会話が途切れて2、3分後である。
「飲ん方?」(飲み会?)
と、突然尋ねる運転手。
「はい、同窓会です」
「・・・・」
運転手は、再度黙した。

が、川を渡り終えると再び口を開く。
「おなごんしも来やっと?」(女性も来るんですか?)
「そうですね。女性の方が多いかもしれません」
「・・・・」

*甲突川…鹿児島市の中心部を北西から南東にかけて流れる河川。
posted by テイト at 19:31| Comment(2) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

タクシー…1

家を出てすぐの、電車通りと平行する市道にタクシーが流れてきたのは、ゴールデンウイークにしては肌寒かった中学の同窓会の夜である。
時間に余裕があったのでバスに乗るつもりだったが、この辺では見慣れぬ緑の車体のそのタクシーを拾うことにした。

「*天文館の*地蔵角へ」
行き先を告げると、それには応えず運転手が言った。
「メーターはまだ上げんで、こん先ん鶏屋に寄らしてもらえんどかい」
(メーターはまだ上げませんから、この先の鶏屋に寄らせてもらえないだろうか)
「ああどうぞ、構いませんよ」
信号を渡った総合病院の前に、焼き鳥屋が併設された鶏専門の肉屋があることを私も知っている。
運転手は、
「*鳥刺しを・・・」
と言うや口ごもり、アクセルを踏んだ。
短く刈ったごま塩頭、細い目に銀縁眼鏡、四角い顔の50代半ばの男だ。無表情で前方を見据えているのが、ルームミラーに映る。

店は通りの右側にあるのだが、信号を超えると運転手はそのまま右折し、つまり、車は対向車線を塞ぐように斜めに店先へ着けられた。鶏肉屋は深夜のキッチンで冷蔵庫を開けた時のように蛍光灯が煌煌と灯っている。運転手は小銭入れらしきズタ袋を掴んでそそくさと降りたった。それにしても迷惑な駐車だ。

陰になっているがガラスケースを指差し、鶏の刺身を包んでもらっているようだ。
然し、支払いの小銭が足りなかったようで矢庭に戻ってくるや車内の釣り銭箱から2、300円つまむと再び店頭へ小走りした。

*天文館…鹿児島市の繁華街。江戸時代に天文観測所があったことがその由来。
*地蔵角…天文館の飲食店が並ぶ一画。
*鳥刺し…鶏の刺身。肉、皮、心臓、砂肝なども刺身でいただく。鹿児島のおいしいものの一つ。
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2009年04月24日

Le Mont Saint Michel 2

モン・サン・ミッシェルも荒くれのノルマンディーの街らしく、いくつかの戦火をくぐり抜けてきた。だから、モンは修道院であると同時に堅牢な城壁を鎧とする要塞でもある。

城壁には門がある。辿り着いた多くの巡礼が安堵し、かつて兵士が駆け抜けたグランド・リュー通り(La Grande Rue)に入るには、アヴァンセ、ブールヴァール、ロワの3つの門をくぐらなければならない。

グランド(大きい)という割には細いグランド・リュー通りに入ると、赤い看板が目に飛び込む。 プーラールおばさんのオムレツで有名な『ラ・メール・プーラール(La Mère Poulard)』だ。
日本でも買える赤い箱のビスケットはおいしいが、名物に美味いもの無しと覚えておけば良い。


写真は下記ブログで・・・。
http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10248320258.html
http://sitetate.exblog.jp/9640046/
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2009年04月23日

Le Mont Saint Michel 1

モン・サン・ミッシェルの写真を掲載しました。
下記ブログへ移動願います。

http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10247720432.html
http://sitetate.exblog.jp/9635764/
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2009年04月21日

アメーバ・ピグについて・・・

アメーバ・ブログをご一読下さい。
http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10246346656.html
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2009年04月20日

惜春

春の雨は土を耕し庭木を染める。
海に近い我が家を山里の気分に換えたのは、鼻腔に沁みるひんやりとした夜の空気である。
軒を流れ、躑躅の枯れ花を打ち、白木蓮の新緑を洗う雨音が奏でるのは、サティのグノシェンヌだ。
春の雨は悲しみを伴わぬ。
ただ、切ないだけである。

*写真は下記へ移動してご覧下さい。
http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10246196693.html
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2009年04月19日

春・指宿白水館にて

指宿で味わう春・・・。

*容量の関係で、ここへは写真をアップロード出来ません。
下記ブログへ移動下さい。
http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10245175932.html
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2009年04月18日

ユゴー広場

 やたらと日本の歴史や文化に詳しい外国人がいるものだが、私も何でそんなことを知っているんだと、フランス人に言わしめたことがある。
 披瀝したのはモンパルナス墓地よりヴォージュラ墓地が古いという、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』で得た、衒気に逸る外国人(つまり私)が喜びそうな、然し誰の特にもならぬ雑知識だ。

 ミュージカルや『ああ無情』という名の児童書で日本でも膾炙する『レ・ミゼラブル』の原作には、19世紀のフランスの風土、当時のパリの地勢、そして政治家でもあったユゴーの視座による政治状況が備さに描かれている。
 パリ在住時は、『レ・ミゼラブル』の悲恋や争乱、逃走の舞台となったパリの広場や裏通りを、プラン・ド・パリ(パリの地図)を座右に読み進めるのを一興とし、また実際に訪ねてみたりもした。だが、ユゴーが編んだパリは、その後のパリ改造で大きく変わっている。
 
 そんなある日、セーヌを挟みエッフェル塔を正面に臨むシャイヨー宮からの帰路、あてもなく北上すると、辿り着いたのがヴィクトル・ユゴー広場である。そのユゴー広場から北東に伸びるヴィクトル・ユゴー通りへ入ると、正面に凱旋門が峙つ。パリらしい風景は途切れることがなかった。

*写真は下記ブログで。
http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10244744004.html

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2009年04月15日

かごしま大声コンテスト2009

鹿児島の皆さ〜ん、今年も大声コンテストを開催しますよぉ!
西郷さんの前で、桜島に向かって夢を叫びましょう。

日時:4月26日(日)午前9時〜
会場:南洲公園(西郷隆盛のお墓のある南洲神社敷地内)
鹿児島市上竜尾町2-1

ホームページもあるよ。
http://kagoshima-oogoe.com/

豪華賞品を用意してます。
遊びに来てね!

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2009年04月14日

パリの街角

ややこしいのだが、パリは県であり市である。
だから、市議会や県議会という呼称はなく、存在するのはパリ議会(conseil de Paris)で1969年以降の政治制度である。
警察組織は、パリ市警とは別にパリ警視庁があり、更にフランス警察もあるので複雑だ。インラインスケートで街を駆け抜ける水色のポロシャツの警官もいれば、観光地では騎馬警官がスリや引ったくりに目を光らせている。制服でどの組織の警官かを見分けられればパリ通だ。

さて、これは2006年に撮影したパリ警視庁前の交差点の写真だ。
信号機が支柱からはずれ、逆さにぶら下がったまましばらく放置されていた。
気になっていたが、Googleマップのストリートビューで確認すると、既に修理されている。
フランス人もそこまで暢気ではなかった。
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2009年04月11日

青春というおもちゃ箱

 『Billy Elliot(邦題リトル・ダンサー)』は、男の仕事ではないとの父親の反対を押し切ってバレエ・ダンサーを目指す、1980年代の炭鉱労働者の家庭に生まれたある少年(Billy Elliot)の成長を描いた2000年公開のイギリス映画である。
 成人したBillyをロイヤル・バレエ団のプリンシパルだったアダム・クーパーが演じ、実在するマシュー・ボーン演出の『白鳥の湖』の主演を勝ち取ったとする幕切れの、バレエ・ファンへのサプライズが感動的な、演劇的ユーモアに富み、切なく、哀愁漂う、しかし勇気を与えられる秀作だ。
 母親の死が、Billyにバレエへの道を決定付けるのだが、同様に演劇を選択した自らの青春をつい重ねてしまう我が心の名画でもある。

 その後、ミュージカル化された『Billy Elliot』を、2005年にロンドンのヴィクトリア・パレス・シアターで観た私は、周囲に知己のいないのをいいことに隠すことなく歔欷した。

 ミュージカル版の音楽はエルトン・ジョンさんだが、映画のサウンドトラックは、T.Rex、The Jamといった、グラム・ロックやパンク・ロックの名曲が目白押しだ。
 ところで、パンク・ロックはグラム・ロックを父に、ニューヨークのアンダーグラウンドを母にロンドンで生まれ、ファッションや思想にまで影響を及ぼした、衝動的でアバンギャルドな激烈なる音楽で、私はその信奉者である。

 枕が長くなったが、振り返ると俳優時代(即ち20歳代)の私は、青春が人生の全てであると錯覚していた。俳優なら物わかりの良いお父さんを演じる時期も来るだろうに想像だにしなかったのは、明日、生きている証はないとの思いが強く、老成という概念が生じる隙が皆無だったからである。

 俳優時代は刹那的で無軌道で、それ故の不安に常に苛まれ、獲物の獲れぬ狼のような毎日で、かといってそれに屈し、真面目に就職をなどと考えることはありえなかった。むしろ左様な不器用さを我が生き様と開き直り、それはパンク・ロッカーの単純で屈折した感性に等しかった。

 今、青春というおもちゃ箱を覗くと、勇ましい意匠だが厚紙に過ぎないメンコのような虚栄心や、宝石のつもりで大事にしていた3色のビー玉の如き自尊心が、捨てられずに転がっているのが見える。
 
 歳を重ね、演出家に転じ、無軌道は封印されたが、パンクの精神は未だ心に灯したままであり、それは我が矜持でありエスプリである。

*写真は下記ブログで。
http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10240620123.html

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2009年04月10日

一夜明け

窓を開ければ潮風が心地よい我が家だが、今朝はまだ硫黄の匂いが残る。
玄関に、庭木に、往来に、ホースの先端をつぶし水を撒く。

軒から白壁に黒い水が滴り落ちる。
ヴィスコンティの映画『ベニスに死す』のダーク・ボガードを思い出す。

灰を抱えていたマグノリアの若葉が水滴をはじく。重い荷物を下ろして安堵しているようである。
電柱の陰で目を伏せる猫に「結構毛だらけ、猫灰だらけ」なんて、啖呵を思い出す。

いつものように鳥が啼き、子供たちはマスクを着用しての登校であるが、全てガラス戸越しの光景だ。
灰が吹き込むと、部屋がザクザクになるからである。

*写真は下記ブログで。
http://sitetate.exblog.jp/9578090/

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2009年04月09日

桜島爆発・降灰

街が静まり返った。
いつの間にか、雪が降り出した時のように。

そして、悪魔がマントを翻したように、全てが黒い影に覆われる。
立ちこめる硫黄の匂いと、庭木の葉を叩くサラサラサラという音で、桜島の火山灰が鹿児島市を襲撃していることがわかる。

噴煙は太陽を隠し、街を暗灰色に染めた。

http://sitetate.exblog.jp/9575289/

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2009年04月06日

花守

4月4日は降水確率80%だからと、幹事が早々に屋内での開催を決めてしまったのは、3年前、帰国したばかりの私の発案で始まった高校の同級生同士の花見である。
同級生のほとんどが確率論を重んじる理論派であることと、花より団子ならぬ花より焼酎といった面々が多いこともあり、特に異論はなかったようだが、花がなければいつもの飲み会だし、実際野暮用もあり私は参加を見合わせた。

そして4月4日、花はなくとも交誼を深めた同級生諸氏の酒席も盛会で何よりであったが、確率はあくまで確率である。泣くなと習った武士の子供のように、日中は曇天ながらも空が我慢してくれたので、私も今春最後かも知れぬ桜を愛でることが出来た。

その日の空は石を孕んだように重く悲劇的な色をしていたが、本来、死の香を漂わす桜にはそれも相応しい。
しかし、鹿児島の公園の桜はそのほとんどが少年である。メジロやうぐいすが渡り合う高枝は無邪気な表情で、大きな制服に身を包んだ入学式の中学生のような、背伸びを隠せぬ幼さがある。
人が狭斜を知らぬ好人物に物足りなさを感じるように、鹿児島の若木は東京の桜の老木のような幽玄さに欠ける。鴉も留まれない細枝ばかりでは、熟練していない劇団の芝居のように、同級生たちを表へ引っ張り出す力はない。

それでも、私は桜を見た。散る花の下、馴染みの顔より刹那の花を選べる感性に少し満足した。

*写真は下記で。
http://sitetate.exblog.jp/9560152/
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2009年04月05日

演劇ノート2009年4月5日

「手本を見せて下さい」
演技指導中、そう宣う役者がいるが、これは向上心と矜持に欠ける言動だ。
演じてみせるのは簡単だが、私が演じてしまうと、私の発想や演技の傾向に影響され、その役者の持ち味が薄れてしまい本末転倒である。
だから、基本的に演じての指導はせず、自分で考えろと差し戻す。

芸術に大切なのは独創性である。
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2009年04月03日

フランスの税制・教育

フランスの税制や教育について述べる機会がありましたので転載いたします。

日本の消費税に当たるフランスの付加価値税は19.6パーセント、ほぼ20パーセントと高率です。ただし、食料品や医薬品、そしてここがフランスらしいのですが、芸術作品などについては5.5パーセントと大幅に軽減されています。
それでも日本より高いわけです。

かように税金が高い分、福祉の充実は自慢で、ルーヴルだろうとオルセーだろうと子供の文化施設への入場は、原則無料です。それどころか大学までの学費も無料なのです。

パリのような大都市ではほとんどの家庭が共働きですが、ベビーシッターへの補助もあります。
また、子供一人につき、母親は2年間の年金支払い免除の制度があり、それやこれやで早くにリタイヤする人が多く、だからパリではぷらぷらしている初老の人をよく見かけるのです。
つまり、60歳で年金を受給する予定の人に子供が5人いれば、10年間の支払い免除となり、50歳から年金生活に入れると言う仕組み。日本人の感覚では働き盛りなのにもったいない感じがしますが、悠々自適が彼等の理想ですから、仕事から早く解放されるということはステイタスでもあるのです。

ついでに、フランスにはテレビを所持している全所帯に納付義務のあるテレビ税というのがあります。徴収された税はフランス政府出資の株式会社が五つの放送局に分配していますので、実質、五つの国営放送が存在することになります。(民放は1局)
それ故、フランス版『ミリオネア』を週3回も再放送したり、ゴールデンタイムはアメリカのドラマを流したりと、フランスの放送は、日本やアメリカ、イギリスほど発達していません。

さて、大学も大学入学資格(バカロレア)試験に合格すれば誰でも入学出来ます。登録料が必要なだけで授業料は無料。フランス人の6割がこの資格を持っていると言われ、即ちフランスの大学進学希望者ほぼ全員の大学進学が保証されているわけです。

ソルボンヌ大学もかような制度下にありますので、五月革命以降(この40年以内)の入学者は、かつてのような成績優秀者ではなく『ソルボンヌ地区に校舎のある学部(パリ13大学)』へ入学した者と言うのが実情です。

どの国も一長一短ですが、先進主要国で唯一出生率が上がっていることから、フランスの子育て支援は奏効していると言えるかもしれません。
ただし、増えているのは移民の子弟ばかりで、国民全体が諸手を上げて喜んでいるとは限らないようです。

*関連写真は下記でご覧下さい。
http://sitetate.exblog.jp/9547257/

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2009年03月31日

春に三日の・・・

春に三日の晴れは無しという通りで、先週来、陽が覗かない。
変わらずに雲は景色に色彩を与えないが、朝の雨は上がり、熱発で学校を休んだ小学生が一眠りしている間に恢復したように、午後になって明るさが戻ってきた。
派手に啼くのはひよどりで、何かを見つけたとんびは急降下する。
久し振りに見かける跛の猫が、乾きつつあるアスファルトの水たまりを避けながら道路を横切る。
自転車の子供も復活した。

「卒業式には、もう咲いていましたから今年の桜は早かったですね」
「この雨で、桜は散ったんじゃないですか」
そんな会話を苧環の如く繰り返す、春の午後である。
明日から卯月。
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2009年03月30日

花盛り

ブログは4年、mixiやGREEは5年になる。
花曇りの昨今だが、この季節、東京でパリで、そして鹿児島で、桜の話題を避けたことはない。
夏目漱石の『君帰らず 何処の花を見にいたか』という句を紹介するような、物悲しい春や、アイデンティティを求め桜を探す異国の日もあった。
http://blogs.dion.ne.jp/tateyama/archives/905951.html

新宿御苑、靖国神社、代々木公園、馬事公苑と、東京の桜は幽玄な老木が多く、その名状し難い光景は、記憶の庭の桜の園に昇華され、死生観と共に蘇る。

居を構えた15区のアンドレ・シトロエン公園、ノートルダム寺院、パリ郊外南部のソー公園、そして、ヴェルサイユのモデルとなったヴォ・ル・ヴィコント城と、ただ桜を見たくて彷徨ったのはパリでの春だ。
http://blogs.dion.ne.jp/tateyama/archives/4060804.html

薩摩に生まれた私には、このまま厳寒の王国に幽閉されるのではと案じられた異境の冬。寒さに耐えて耐えて耐え抜いた植物が、復活祭を目標に一斉に芽吹く。それ故、パリの桜は開花と同時に葉も開いてしまう。
桜に限らずパリの植物は、夭折の天才のように生き急ぐのである。

そして、生温い空気の中、ぼんやりと時を送りがちな鹿児島は、例えばこの季節、猫の額ほどの我が庭でも、山吹やツツジが咲き誇り、通年花に囲まれる。
しかし、名画の揃うルーヴルでも、モナリザが燦然と輝くように、どの花も桜には敵わない。

人間到る処に青山有り、そして、青山有る処に花は咲く。

*写真は下記ブログへ移動してご覧下さい。
http://sitetate.exblog.jp/9528976/

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2009年03月27日

南々春(指宿の春)

 あそこから街が見渡せると聞いていた魚見岳の麓に向かい、渺々たる空豆畑の指宿である。
 整然と並ぶ子供の背丈ほどの棚に、濃い緑を光らせて下がる空豆の鞘は、立派なものは20センチほどで、しかし、中には碁石大の豆が2、3粒しか隠れていないのが贅沢だ。
 右に左に空豆畑を従えて進むと、足元から飛び出すのは雲雀で、案内役よろしく奥の畑でこちらを待っている。
 もう、枯れて黒く変色した豆が下がっていたりと、手入れされていない畑もあるので、収穫もそろそろ終わりのようだ。夏に向けてオクラ畑に変わるのも間もない。

 魚見岳の斜面を背にした、少し高台に校舎を抱える古い小学校は、終業式が終わったばかりで人影はない。ただ五分咲きの桜だけが1枚2枚と花弁を落とし、どこからか迷い込んだ柴犬の遊び相手をしていた。

 私が歩いているのは、放射冷却か海風か、まだ空気は冷たいが、農家の人々が一休みする頃合いで、そろそろ日差しが本格的になり、クーラーの入った部屋でストーブにあたっているような陽気である。
 
 畑に沿って道は入り組み、その奥には牛舎があった。黒い牛たちは陽光にコントラストを強める。目が慣れると、黒く丸い瞳で静かにこちらを見つめていた。

 鹿児島県本土南端の指宿市は人口4万5千人。我が庵のある鹿児島市に隣接するこの温泉で有名な街が、ブログの舞台となることは、今後も珍しくない。

*写真は下記ブログへ移動してご覧下さい。
http://sitetate.exblog.jp/9519215/
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2009年03月24日

地デジ良し

ワールド・ベースボール・クラシック観戦には充分なサイズと画質だと満足している。
先日、購入した地デジ対応テレビのことだ。
これまでも、20年前の大きな受像機が部屋の一角を占拠していたが、颱風で方向が変わったアンテナは用をなさず、どのチャンネルも得意なのは吹雪の映像だった。しかし、それで困ったことはない。

朝から殺人事件に大騒ぎするワイドショー。ニュースは『強きを助け弱きを挫く』偏向報道だ。あれで痩せるこれで健康と視聴者を欺き続けるショッピング番組に、剰え、博打の胴元たるパチンコ屋がスポンサーとなり、恰も社会的地位を獲得したかの如き振る舞いである。
つくづくテレビに費やす時間など無駄だと思う。

テレビ局勤務の父に学校へ出してもらい、テレビに出て禄を食んでいたというのに、斯様なテレビ離れである。しかし、マルクスなど読んで理想に燃えていたのに、ある日、現実に目覚めた若者同様、健常な姿勢ではあるまいか。

先週末のNHK教育テレビの芸術劇場では、シルヴィ・ギエムさんの『ボレロ』等、モーリス・ベジャールさんのバレエを楽しんだが、前出のワールド・ベースボール・クラシックなど、積極的に時間を割く番組にチャンネルを合わせる一方、不意に昨今のドラマを目にすることもある。そして、再確認する。テレビで繰り広げられる物語より、自らの人生の方がよほど波乱に満ち、繊細な感性に彩られ、演劇的だと。

テレビが現代を映す鏡と定義されるなら、現代とは何と陳腐な時代なんだろう。

さて、そろそろ、ワールド・ベースボール・クラシックの決勝戦が始まる。
日本の勝利を祈る!
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2009年03月15日

春の光

1年も放置してしまったのだが、パリで使用していたノート型のMacintoshを修理したので、パリ時代を含めた2004年末から2008年のデータが回復した。
3年前の今日、即ち2006年3月15日の写真ファイルを紐解くと、この日もルーヴルへ足を運んでいる。
ルーヴルの後はコンコルド駅からメトロで帰宅しようと考えたのだろう。チュイルリー公園をコンコルド広場へ向かい、途中のカフェで腹拵えをしたようだ。
ブログを遡ると、気温は12℃、晴れている。

ここ数日、桜島が冠雪するなど、南国鹿児島も冬に戻ったような気候だったが、三寒四温、桜も枝全体が赤みを増している。
春の訪れも近い。

*お手数ですが、写真は以下の何れかのページへ移動して、ご覧下さい。
http://sitetate.exblog.jp/9466209/
http://ameblo.jp/site-tate-tale/entry-10224592419.html

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2009年03月08日

見下ろしてごらん、夜の町を。

既に舞台から音楽が聞こえてくる。開幕前なのに、売れないミュージシャン役の千葉和臣さんのライブが始まっているからだ。

3月7日、鹿児島県文化センター(宝山ホール)に、東京ヴォードヴィルショーの巡業公演がやって来た。2008年末に埼玉県で開幕し、鹿児島が千秋楽だと言う。

『見上げてごらん夜の星を』から引用したのだろう。『見下ろしてごらん、夜の町を。』は、佐藤B作さん演じる、フォークソング世代のサラリーマンが、退職金で港町のライブハウスを買い取ろうとすることに端を発するコメディーだ。

やはり、女性がほとんどだが、鹿児島の観客が身を乗り出して舞台を見つめているのは、期待と共感の証である。
個性的でありながら、どこにでもいそうな登場人物の、それぞれに設けられた物語に、市井の人々の悲哀、家族愛、そして夢と現の葛藤が浮き彫りにされる。それでいて、随所で演奏される上手くないフォークソングが、ほのぼのとした空気を醸し出している。
軽妙で独特の世界観を持つ、東京ヴォードヴィルショーらしい楽しい作品に、会場は爆笑の渦であった。

ところで、東京へ出かけたのは先週のことである。
ホテルで新聞の興業欄を眺めると、夥しい数の演劇が告知されている。情報が集中し、そして発信される場所、それが東京であることを忘れていた。

フランスで、地方都市でも都会に負けない演劇が出来ることを知ったのに、それも忘れていた。

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2009年02月25日

感情の再生

直接、或は間接的に、私たち現代の演劇人は、よりリアルな演技を目標に、俳優自身の体験や役の心理分析を重視する、100年ほど前のロシアの演出家コンスタンチン・スタニスラフスキーが提唱した、『スタニスラフスキー・システム』の影響下にある。

『夢判断』で膾炙するジークムント・フロイト(心理学者)の時代に生まれたこの理論によると、いかに記憶力の良い人でも、7年前の感情を再生させることは難しいのだという。
例えば、昨日の、会社の上司との喧嘩の、殺意が芽生えるほどの怒りは、今日、思い出しても、やはり腸が煮えくり返るほどの憤りとして込み上げてくるのが、一般的だろう。ところが、7年前の出来事となると、その日、喧嘩して立腹したことは覚えていても、その当時のように身体が震えたり、発汗があったりという、生理現象が伴うほどの感情の蘇生は、不可能だと説いているのである。

私のような愚人は7年はおろか、3年前の事象すら、記憶から消失していることがある。その分、ストレスも少ないが、感動の持続も短期間で、まるで恩知らずな人のようだと、忸怩たる思いがある。

ところで、3年前といえば、私はパリにいた。
http://blogs.dion.ne.jp/tateyama/archives/2006-02-1.html
『夜景画』と題した今月21日のブログは、パリ時代のやはり駄文と比し、感動の鮮度に応じ、臨場感に欠けている。
一抹の寂しさを覚えるが、スタニスラフスキー・システムの定説通りということになる。

しかし、老人の繰り言のように、時代を経た想い出話の方が味わい深いこともある。私のパリの記憶も、美味しいワインのように熟成を待った方がいいのかもしれない。

http://sitetate.exblog.jp/9388643/
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2009年02月21日

夜景画


20050420.jpgパリの寒さに慣れた頃だった。
取材を終え日本に原稿を送ると、ゴッホが夜のカフェテラスで描いたような、蒼い夜である。
パリのレストランは、8時オープンが普通だから、日本人には馴染みの薄い『夕食前のひと時』が存在する。これを思い思いに過ごす人々が三々五々集うカフェで、パスティスをひっかける。ストーブでとった暖の勢いで、また、あてもなく歩く。

同じように並ぶ7階建てのアパルトマンが途切れる小径から、綺羅をまとうエッフェル塔が左手に覗くから、北へ向かっているらしい。しかし、いつもはオルセーへ向かう観光客で賑わうベルシャス通りなのに、人影まばらで、しばらくどこにいるのかわからない。

20050918ae5ff7ff.jpg正面に見える、バトームッシュの明かりに照らされたマロニエの枯れ木立はチュイルリー公園だ。セーヌが近いと知る。
帽子を目深にかぶった男の遊ばせる犬の、爪で叩く石畳の音が、街灯に冷たく響く。

自分だけの時間は、セーヌのように、蕩々と穏やかであった。



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2009年02月19日

Tatechan's Eleven

今期、湘南ベルマーレの監督に就任した友人の反町康治君が、全日空のサラリーマンのまま、発足直後のJリーグ横浜フリューゲルスの選手として活躍したのに触発され、1995年に設立し、ヴルケーノA.C.と命名した草サッカーチームのユニフォームが、東京時代の段ボール箱から出てきた。

ヴルケーノとは火山のイタリア語で、火の神様をモチーフとするエンブレムを配った、ワインレッドとネイビーブルーの縦縞のシャツのデザインから、年20回ほどの試合のアレンジまで、選手兼チェアマンとして私一人で担っていたのだから、我が善き時代である。

それがご縁で、引退するJリーグ選手のセレモニーの演出をお引き受けしたり、日本代表の監督をされた加茂周さんを、鹿児島にお連れしたこともあった。

私は三浦知良選手に似ているらしく、背番号は11。前出の反町君にも参加いただき、彼はフリューゲルスで着けていた7番である。多い時は60人を越す大所帯となり、70番、80番と、ヨーロッパのクラブチームばりの、大きな数字のユニフォームの発注も記憶に鮮明だ。

東京の同級生、鹿児島出身の先輩後輩、そして、その友人たちが次々と参加し、銀行員から役者まで、職種は硬軟色々。加えて、フランス、スコットランド、韓国、オーストラリアと国籍もバラエティに富み、だから、試合中は日本語は勿論、英語、フランス語、鹿児島弁が飛び交ったものである。

その当時、大学生だった鹿児島出身のメンバー達との久し振りの再会は、今年の1月2日のこと。皆、今では立派な社会人で、「ご無沙汰して申し訳ございません。」などと、生意気な口をきくのである。

鹿児島の繁華街である天文館で、懐かしい話に花が咲き、夜遅くまで盛り上がったのだが、残念ながら途中で記憶は途絶えている。

ボールを追って走り回り、ゲーム後は大勢で飲み歩いた時代が夢のようだが、それは仕方がない。同級生が、もうベテラン監督の時代なのだから。
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2009年02月16日

東京タワーとエッフェル塔

『タワー対決』と題された、東京タワーとエッフェル塔の比較論を興味深く拝読したのは、パリを通じての友人(パリ友)、yumimbowさんのブログである。

パリでも、日本のアニメや、ゴシック・アンド・ロリータ(ゴスロリ)といった近代文化に関心の高い若者が多かったので、取材の謝礼にキティちゃんグッズなどを配ったものであったが、原宿、新宿、浅草、秋葉原、そして銀座と、多様な顔を持つ東京は、首都機能のみならず、日本を代表する文化の中心地である。

他に外国の観光客に推薦出来るのは、古都と呼ばれる、京都、奈良くらいで、残念ながら我が街鹿児島市も、美しい桜島がなければ、他の地方都市同様、東京を模した小都市でしかない。
(ただし、桜島、指宿、霧島、内之浦、屋久島、種子島、奄美諸島など、海、山、島の揃う鹿児島の豊かな自然は、他に類を見ない。)

つまり、都市計画が、各地の自然や風土を無視し、リトル東京を目標としてきたが故に、日本の都市は、どこも代わり映えのしない、没個性的なのっぺりした景色に変貌してしまったのである。
これは、日本を模倣して都市計画を進める、韓国や中国など、東アジアの街にも言えることだ。

また、パリにも、パリらしからぬ、ラ・デファンスという近代高層ビル地区があり、石畳なら目立たぬ塵芥が、ガラスを多用した近代建築群を舞っている。ガラスは、清掃が苦手なフランス人には、相応しくない素材だ。

さて、建設当初は醜悪な建造物として、例えばモーパッサンが毛嫌いしたと伝えられるエッフェル塔だが、それを真似たのが東京タワーである。
どちらも、今では街を代表する建造物へと成長した。

東京タワーもエッフェル塔も、イルミネーション輝く夜に眺めるのが、私は好きである。

Photo1

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Site Tate
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春聴

雨上がりに色を濃くしたアスファルトを、ぶち猫が横切る朝ぼらけ。
夜の間に落ちた椿は痛々しく、南風に雲が離合集散する空を一羽の鴉が渡る。
咳が一つ出る。
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2009年02月15日

Bon appétit! きりたんぽ

父の姉の夫で、亡くなって5年になる伯父は、長く東京都青梅市に住んでいたので、青梅の伯父さんと呼ばれていたが、実は秋田の出身だった。
もう30年ほど前、その青梅の伯父さんが、鹿児島に遊びにいらした際に作って下さったのがきりたんぽである。

東京世田谷は桜新町にある 居酒屋『鳥海』は、店名が示す通り秋田の郷土料理がおいしい。大将は、私を密かにジャン・ピエールと呼んでいたとして、以前、 本ブログにも登場した俊ちゃんだ。

その俊ちゃんの店 で、きりたんぽ鍋をいただいたのは、昨年末の東京滞在時のこと。言われた通り、きりたんぽに火が通り過ぎないうちにいただいたが、表面の焦げの香ばしさが損なわれず、抜群に美味しかった。

今冬、鍋を囲む機会が少ないのは、暖冬の影響が大きい。
2月だというのに、昨日、今日と、ジャン・ピエールはTシャツで過ごしているのだよ。マダム。

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2009年02月10日

指宿(いぶすき)の朝

陽が高くなると、遠く開聞の山の端が霞み出す。
春分までまだ一月あるが、太陽が日本へ回帰しつつあるのは明らかだ。

かあかあと、電柱で呼応しあう番いの鴉。
国道沿いに賑やかだった菜の花は終わり、代わりに紫のすみれなどが座っている。
重い走りのトラックに犇めく和牛の黒真珠のような瞳。幼稚園の朝礼のように、かわいい空豆が並ぶのは軽トラックの荷台だ。

満開の紅梅の枝越しに、蒼天高く鳶が輪を描く。
潮の香も漂う。海も近い。

指宿の朝、流れる時は海のようにのたりのたりである。

*昨年、NHKの大河ドラマ『篤姫』の故郷として登場し、一躍脚光を浴びた指宿は、鹿児島県薩摩半島南端の、温泉で有名な風光明媚な観光の街。

温暖な気候が育むオクラや空豆などの美味しい農作物の全国的産地であり、南蛮貿易の主要地として栄えた山川港を抱え、海の幸も豊富である。

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2009年02月05日

春の海


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戦利品

母が巻き寿司を買ってくるとは不覚であったが、かくして、今年も恵方巻きとの戦いは終わった。
そして、立春。
鹿児島は春の日である。

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2009年02月03日

節分

村雨に庭の芭蕉の葉が、真珠の指輪の如く雫を集め、ピアニストの指のように折れている。
猫が石塀を往来している。雨は直に止むだろう。
子供のような気持ちになれるから、この間の雨上がりのように、虹が覗くといいんだが。

さて、今日は節分である。
節分と言えば豆まき、そして、巻き寿司というのが、近年の定番だ。
近所のスーパーでは、いつもの太巻きが、『やる鬼巻』と名前を変えて売られている。もはや節分の恵方巻きは国家的行事だ。節分も祭日にするよう総理大臣に陳情しよう。
今年の恵方は東北東、鹿児島の我が家からは桜島の方向を向けば良いことになる。
大きな太巻きを、無言で丸かじりすれば、無病息災、家内安全、商売繁盛、佳いこと尽くめだ。

善行は柔軟に取り入れるのが、『テイト・スタイル』なんである。
そうなっちゃいます!?

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2009年02月02日

我が胸の燃ゆる思いにくらぶれば煙は薄し桜島山

その度に、無駄な過去など無いと言い聞かせるのだが、取り戻さなければならぬ時間があるような気がして、焦燥感にかられることがある。

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反省の色が見られるなら、食べても良し。

2年前のブログを使い回してまでの反コンビニ・キャンペーン、闘争の結末であります。

http://blogs.dion.ne.jp/tateyama/archives/5020133.html
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2009年02月01日

今年も食べない!

皆さん、コンビニの売らんかなの戦略に引っかかってはいけません!

http://blogs.dion.ne.jp/tateyama/archives/5018185.html
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無言のカラス

例えば、夏のそれは文字通り刺すようである。気温以上に暖かく感じるのは、鹿児島の陽光が強いからだ。
猫は音もなく石垣を渡るから、庭木の梢でヒヨドリが、蒼穹でトビが啼く以外に音はない。
日曜の朝は静かである。

布団を干そうと二階のベランダに上がると、我が家の前のワンルームマンションの入り口付近の路上に、怪しい中年男が所在な気に立っているのが目に入った。
時折、たばこをふかし、側溝に投げ込んでは、またたばこをくわえている。たばこ喫みはマナーが悪いなと、布団を叩きながら、更に観察する。
白髪混じりのオールバックに、人相の悪さを強調する深い皺、がっちりした体躯、こちらの視線など意に介していないようである。

庭に降り、草むしりなどしながら、更に様子を伺っていると、男は矢庭に携帯電話を取り出し、
「終わりましたか。はい」
と、言って、ズボンのポケットにしまった。
鹿児島弁ではない。

数分後、帽子を目深にかぶった、あどけない表情の小柄な若い女が、コートのポケットに両手を突っ込み、マンションの外階段を下りてきた。
一仕事終えたという達成感だろうか、何やら自信に満ちた態度で、殺し屋のような狂気を発している。
女は男と短く言葉を交わすと、男が運転する白い旧式の国産車で立ち去った。
なるほど、そういう商売の女と、その運転手かと合点した。

人間なるものの滑稽さに苦笑いしながら、春香漂う庭先に箒目を立てる私を、電線に佇むハシボソガラスが小首を傾げて見下ろしている。
風はない。陽が高くなってきた。
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2009年01月31日

100歳

太宰治が中島敦と同い年であることは知っていたが、松本清張もそうであることに気がついた。
いずれも、伊藤博文が暴漢に暗殺された1909年に生まれ、没後100年である。
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2009年01月29日

萌し

曇天ながら気温20℃。借景とする隣家の大島紬商の庭は、時折の軽雨に緑黒々としている。それに比して、我が家の庭木は葉を落とした紅葉に、芽吹く前のマグノリアといかにも寒々しい。
それでも、休む枝はないかと飛び移るメジロやジョウビタキの出入りを窓外に眺めるのは、心潤うひと時だ。
垣根の山茶花も終わりに近い。
今年は春が早いかもしれぬ。
仕事や私事に追われながらも、四季に敏なる有り難き日々である。

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2009年01月26日

演技・演出講座…3

また、「俳優は運動神経」が、我が持論。
休憩をはさみ、身体を動かす時間を設ける。
野村五十鈴さんのバレエ式ストレッチは、俳優向きに簡略化されながらも、的確で効果覿面。
腰痛が治ったという受講生もいた程で、好評だった。

そして、心身ともにリラックスいただいたところで、受講生の自己紹介。
鹿児島に暮らして気がついたのだが、鹿児島の人は存外おしゃべりだ。
表現の場に飢えていらっしゃることもあるだろう。
皆さん、立て板に水の如く、ユーモアを交えながら流暢にお話しなさる。
昨年の講座が楽しかったので、今年も受講したという方が多かったことは素直に嬉しい。
時勢だろうか、声優志望が多かったのは高校生だ。
声優も俳優の勉強が不可欠と口を揃える。

最終日に舞台で発表頂く作品は、受講生に膾炙していることや、女性が多いことから、『篤姫』に極めた。
テレビの最終回の3シーンほどを抜粋し、その本読みに1時間ほどを要したところで午後5時となり、初日の講座はお開きである。

その後、鹿児島県文化振興財団のスタッフにもお残り頂き、シーンごとのキャスティングを行う。
帰宅は午後9時を過ぎていた。
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2009年01月25日

演技・演出講座…2(初日)

自分の名前を記したホワイトボードを背に、知った顔も点在する受講生を見渡す宝山ホール会議室、窓外には雪の桜島だ。
オペラ座やアヴィニョン演劇祭など、当地の演劇事情について取材した3年前のフランス滞在時も、演劇は圧倒的に女性のものであるとの印象を持ったが、今回の受講者も8割が女性である。

「こんにちは」
第一声は鹿児島弁だ。マイクを使用しないのは我が矜持である。
ほとんどの鹿児島人は気が付いていないが、鹿児島弁はアクセントやイントネーションのみならず、助詞、つまり『てにをは』も、標準語とは微妙に異なる。
それ故、簡単なご挨拶でも、鹿児島弁でお話し差し上げた方が、鹿児島の人々の心に届きやすいことは、帰郷しての2年で学習済みだ。
しかし、受講生に俳優として標準語で台詞を云っていただく手前、講義も標準語にならざるを得ない。
自己紹介の後、標準語に切り替えると、皆さんが私の言葉を何となく翻訳している様子がその表情から窺えた。

さて、講義最終日の3日目、実際に舞台に立つことになる受講生には、宝山ホールの間口20メートル、奥行き13.5メートルの舞台上から、1500人を収容する客席の隅々まで届く『声』が必要である。
付け焼き刃ではあるが、まずは発声や話し方についての講義を1時間ほど行った。
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演技・演出講座…1

昨年の様子を誌したのが、ついこの間のことのようである。
http://blogs.dion.ne.jp/tateyama/archives/6704282.html

今年度も鹿児島県文化振興財団(宝山ホール)主催の『演技・演出講座』が、鹿児島にしては寒さ厳しい今月10日、11日、12日の3日間、宝山ホールで開催された。
ちなみに、正式名称は『〜平成22年度「県民による創作演劇」公演に向けて〜「演技・演出講座2」』。
つまり、鹿児島県文化振興財団では、来年度、県民による創作演劇を予定しているのだ。
その原作選考が、講座の前日の1月9日に行われたが、審査員をお願いした作曲家の吉俣良さんのブログに、その模様が掲載されているので参照賜りたい。
http://yoshimata.at.webry.info/200901/article_10.html

さて、テレビドラマの大御所演出家で、高校の先輩でもある元TBSの大山勝美さんが指導にお越しになられた昨年の第一回であったが、今年はご都合がつかず、私が主任講師という大役をお引き受けすることとなった。

アシスタントには昨年公開の映画『チェスト』での好演が印象的だった女優で、鹿児島バレエ界の草分け、『白鳥バレエ』のプリマバレリーナでもある野村五十鈴さんを起用。
また、丁寧な仕事が頼もしい鹿児島県文化振興財団の皆様とも入念な打ち合わせを済ませての万全の体制で、受講生をお迎えした。

昨年は広い告知が奏功し、70人を超える受講生にご参集いただいたが、そのため一人当たりの指導時間が短くなってしまった。
その反省もあり、今年は定員40名での開催である。
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2009年01月19日

朗読講座のお知らせ

朗読講座のお知らせ

鹿児島市で朗読講座を行います。(他所の方、ごめんなさい。)
本格的な朗読劇のみならず、慰問での朗読、お子様への読み聞かせを含め、朗読は小さな演劇です。
豊かな感情表現は、生活も豊かにします。
楽しい講座です。是非、お越し下さい。

お申し込みはhiroyuki_tateyama@mac.comへ。

主催:ワーク・ライフ・バランスかごしま

日時:1月27日(火)午前10時〜12時
会場:全労済ぐりんぼう鹿児島4階 中会議室
   鹿児島市城南町7-28(駐車場あり)

参加費:2000円(資料代/お茶・お菓子代込み)


大きな地図で見る
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2009年01月18日

愛と青春の宝塚

「明日も寒いらしいですよ」
そんな会話をしている間に、タクシーはキャパシティー約2000の鹿児島市民文化ホールの車寄せに滑り込んだ。
凍てつく空に一番星が瞬き始めた頃だ。

今宵(1月15日)の鹿児島市民文化ホールのプログラムは、フジテレビ制作、KTS鹿児島テレビが主催するミュージカル『愛と青春の宝塚』である。

滅多に商業演劇を見られぬこともあり、演劇の本当の華やかさを知る鹿児島の人は少ない。一部だが後方に空席があったのを忸怩たる思いで振り返った。
それに、鹿児島に限らぬが、夫婦で演劇を楽しむ習慣があっても良いのにと、男性客の少なさは、いつもながら嘆かわしい。

ところで、タカラジェンヌは文字通り演劇界の宝であり、私が末席を汚している演劇界は、宝塚出身の女優をもっと大事にするべきだというのが持論だ。

厳しい歌や踊り、そして演技教育を受けた宝塚歌劇団のアーティストの中でも特に『華』のある女優が、更に運に恵まれてトップスターとなり、人気と実力を温存したまま引退し、一般的な芸能界に活動の場を移してゆくのが、近年の習いである。

ところが、彼女たちの、地声でも大劇場の最後列まで通る美声も、宝の持ち腐れになることが少なくない。
宝塚を離れると、マイクを通さなければ何を言っているのかわからないアイドルタレントと呼ばれる人種と、同じ舞台に立つ機会が増えるからだ。

さて、鹿児島公演のメインキャストは、彼女が二番手だった頃から贔屓にしている紫吹淳、そして、貴城けい、大鳥れい、紫城るいである。(敬称略)
詳細は『愛と青春の宝塚』公式ホームページに譲るが、恋する女性の愛らしさとを見事に演じ分けた、男性トップスター役の紫吹淳を筆頭に、まずは彼女たちの好演と、シンプルに美しい舞台姿、そして熟練のダンスに拍手を送りたい。

そして、助演賞(演技や演出を大いに助けた)は、原田保さんの照明だろう。
20年前に蜷川幸雄さんの舞台でお世話になったこの照明家は、新技術の習得と、時に演出家を凌駕してしまう感性の錬磨を継続しておられるようで、パリ時代を含め、私が拝見してきた近年のパフォーミングアーツでは、最高の光を舞台に注いでいた。

女性心理を巧みに描く大石静さんの脚本は、第二次世界大戦という不幸な歴史に無駄な評価を与えておらず、生と死を描きながらも軽快であった。
小劇場出身らしく細部まで行き届いた鈴木裕美さんの丁寧な演出は、女性が主人公のドラマだけに、より一層効果的で、メリハリに苦心されただろう3時間もの長丁場は、その甲斐あって飽きることはなかった。
宝塚劇場の象徴である大階段が、長閑な河原に変わるセットや、愛を囁き合う夜のシーンの星球(星に模した電球)も見ものである。

この後、熊本、宮崎、佐賀と九州を巡回するようだが、熱い鹿児島の観客の前での芝居は、俳優たちも心地よかったことだろうと、自分の俳優時代を思い出しながら、会場を後にした。

空腹のまま自宅に着いたのは、夜10時を過ぎていた。
ミュージカルのナンバーに『すきやき』の曲があったせいで、すき焼きを食べたかったのだが、水を飲んで我慢した。
水は空腹感を治めたが、高揚感は抑え切れなかった。
そこで、芋の香りのする水を温めた。


posted by テイト at 10:31| Comment(4) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月11日

寒中お見舞い申し上げます

今年も宜しくお願いします。

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posted by テイト at 09:35| Comment(8) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月04日

Blogにトライ

長らく愛用していたプロバイダ(KCOM)の、KDDIへの吸収に伴い、ホームページを一新することにしました。
そこで、遅まきながらブログ形式を取り入れてみることにした次第です。

まだ、試験段階です。
使い勝手が良ければ継続します。
posted by テイト at 13:49| Comment(0) | TrackBack(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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